

インフルエンザの治療薬には、ウイルスに感染した後に、増殖を抑えたり、放出を止めたりする働きがあります。いま、感染しないために私たちにもとめられていることは、予防、つまりウイルスを細胞に入れないようにすることです。
「ウイルスを細胞に入れない」初期段階の処置が重要
感染者の飛沫や汚染された手指を介して鼻や口から入ってきたウイルスは、標的細胞に吸着した後、その中に侵入して遺伝子を放出して増殖を始めます。インフルエンザの場合、この増殖スピードが速いため、初期段階でいかにウイルスの吸着・侵入をブロックするかが肝になります。

インフルエンザウイルスの場合、これらの感染はほとんど上気道の上皮細胞で起こります。先述のように、上気道は上皮細胞が1層の壁を作っているだけで物理的バリアとしては弱いため、ウイルスが細胞に吸着しないようにその他のバリア機能があらかじめ備わっています。上皮細胞には線毛があり、鼻や口から入ってきたウイルスなどの異物を排出する働きがあります。また、粘液のネバネバ成分は上皮細胞に吸着しにくい環境を作ります。
予防のための一例が、
クロモジエキスでのどブロック!

ウイルスを細胞に入れない
ウイルスの吸着・侵入をブロックし、「ウイルスを細胞に入れない」ということは、つまり感染そのものを予防するためとても大切な対策です。
クロモジエキスはウイルスの細胞への吸着・侵入をブロックすることが確認されています。
もし、ウイルスが侵入したら

ウイルスを増殖させない
物理的・化学的バリア、抗体の攻撃をくぐり抜けて細胞内に侵入したウイルスは、自身の遺伝子とタンパク質を増やし始めます。ここで遺伝子やタンパク質の増産を止めることができれば、周りの細胞まで感染が広がりにくくなります。この段階では、ウイルスの増殖を止める治療薬が効果的です。
ウイルスを放出させない
細胞内部でウイルスの遺伝子やタンパク質が大量に作られると、ウイルスは細胞外に飛び出し、周りの細胞にも感染を広げようとします。ここで働くのが、免疫細胞の一種、T細胞です。T細胞はウイルスに感染した細胞を見つけ、細胞ごと排除します。インフルエンザで高熱が出るのも、これらの免疫細胞の作用に起因するものです。ウイルスが細胞外に飛び出すのを止める作用を持つ治療薬もあります。
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