クロモジエキスを摂取したグループは
インフルエンザ感染者が有意に少ない結果に
愛媛大学医学部附属病院に勤務する看護師ら男女134名(インフルエンザワクチンを接種済み)を2グループに分け、クロモジエキスを配合していない試験品(プラセボ)と、クロモジエキス67mgを配合した試験品を1日3回、12週間毎日摂取する試験を実施したところ、インフルエンザ感染者数は、前者が9名、後者が2名と、クロモジエキスを摂取した群のほうが有意に少ない結果になりました。
このヒト試験は、国立研究開発法人国立国際医療研究センター研究所感染症制御研究部の基礎研究により、クロモジエキスはウイルスを不活化するだけでなく、細胞に感染したウイルスの増殖を抑制する作用が確認されたことを受けて実施しました(下記参照)。
ウイルスに感染させた細胞を培養すると、ウイルスが増殖して感染した周辺の細胞が死滅し、プラーク(白く抜けた部分)ができます(左)。一方、クロモジエキスを添加したシャーレでは、ウイルスの増殖が抑制され、プラーク形成ができません(右)。
出典「クロモジ(クスノキ科)エキスの抗ウイルス作用」
日本感染症学会学術講演会(2018)